◆緒方洪庵・緒方研堂(訳)『扶氏経験遺訓』二十四「婦人病」、無刊記(安政4年頃)、半紙本・木版刷、全51丁(102頁)、一冊.◆江戸時代後期に蘭学者・医師として活躍し、蘭学塾「適塾」を開いて門人らを育てた緒方洪庵が、義兄弟の緒方郁蔵(緒方研堂、惟嵩)と共に訳出したドイツの医学書.ベルリン大学で医学を教授したクリストフ・ヴィルヘルム・フーフェラント(Christoph Wilhelm Hufeland)の主著『医学全書』をオランダ語訳から重訳したもので、本冊には婦人科の諸病について詳細に解説.幕末の西洋医学の日本への移入の歴史と緒方洪庵の生涯をたどる貴重史料.