テーラーに預けていた生地を何点か追加で出品いたしました。以前に収集していたデッドストックのヴィンテージ生地を出品します。自身で仕立てる想定でしたので、状態は特に注記ない限りは素人目に問題ないレベルとお考えください。幅は特に注記ない限りダブル(1.5m前後)となります。ノークレームノーリターンでお願いいたします。多忙につき、ご質問頂いても回答できるかわかりませんが、ご了承ください。■英国ビンテージの超王道、ペンドル&リベット時代のフィンテックスです。名前だけ一人歩きしているフィンテックスですが、元々マーチャントのペンドル&リベットが生地のロールス的に差別化すべく1921年にセルビッジへFINE TEXTUREと表記したのがはじまりです。■お家騒動を経てネームからペンドル&リベットが消えて長方形(いわゆる旧フィンテックス時代)となり、さらにその後商標権も売却されてしまいました。従い真のフィンテックスはこのPENDLE & RIVETT LTD表記の8角形ネーム(旧旧フィンテックス)、1970年代頃までです。ちなみに現行フィンテックスのネームも8角形ですが、本来PENDLE & RIVETT LTDと表記されているべきところがSINCE1881となっているのですぐわかります。■この生地ですが良く残っていたなというロンドンシュランクのどこに出ても恥をかかないチャコールグレーのENGLISH FINTEX となります。ロンドンシュランクについては説明不要ですがじっくりと加湿→自然乾燥を何日もかけて繰り返すことで、少しずつウールの密度を上げていく整理加工となります。恐ろしく手間がかかりますので、1970年代(イギリス不満の冬)を境に当然のごとく廃れ当時の手法はロストテクノロジー化しました。着る側からするとどうでもいいですが、仕立てる側からするとかなり作りやすいようで、紙タグにわざわざワラントするほどです。■いずれにせよ最高峰の生地なので、英国流でもイタリア流でも美しいスーツになることは間違いないと思います。ウェイトは400g位ありますので、とにかく厚手の英国ヴィンテージこそ至高とお考えのオールド・スポートには特におすすめの出物です。一方、そんな厚いのどこで着るんですかという現実派のために同時期FINTEX春夏ミンク混も出品しておりますので、あわせてご覧頂ければと存じます