K2インターフェースや新開発のアークベースを採用したCDプレイヤー。デジタル回路にはK2インターフェースを搭載しています。この回路では精密なマスタークロックに制御された検出回路によって符号外成分を含むデジタル信号から符号情報だけを読み取り、その情報をもとにして別のブロック上に全く同じ新たなデジタル波形を作り成す方式となっています。これにより、K2インターフェース通過前に含んでいた符号外成分を電気的に完全にシャットアウトしており、波形整形では取り去れない電流ノイズも抑えています。D/A変換部にはDD(Digital Direct)コンバーターを搭載しています。DDコンバーターではデジタル信号を水晶クロックに基づいて変化する1ビット動作のパルス波に変え、直接アナログ変換しています。このため従来のラダー型D/Aコンバーターとは違ってビット量を積み重ねないため、振幅誤差に起因するゼロクロス歪が原理的に発生せず、微小レベルの再生能力を大幅に高めています。さらにダイナミックレンジ100dB以上、歪率0.0017%以下という優れた特性を実現しています。DDコンバーターはデジタルフィルター+ノイズシェーパー+PEM・DACの3つのパートで構成されており、全てをデジタル処理で行っています。シャーシ構造には新開発のアークベースを採用しています。このアークベースには振動吸収性に優れた新開発の特殊樹脂を採用しています。また、形状については共振を徹底的に抑えた格子状リブを新設計しています。構造はシャーシベース鋼板と密着させた上で、メカニズムと回路基板をベース上に直接組み付けることにより、CDプレイヤー全体の制振特性を大幅に向上させています。さらに、ディスクドライブ系の精密動作を維持するため、アークベース/メカベース/ピックアップベースの間にインシュレーターを配してフローティグしており、アークベースに一体成型した大型インシュレーションフットの特殊ダンパーと合わせた3重のサスペンション構造によって効果的に振動を排除しています。スタビライズ・ホイールを採用しており、12cmディスクと8cmCDシングルの慣性モーメントを均一化して回転安定性を高めています。これによりサーボ電流の変化を抑えて高音質を高い次元で保っています。表示部には2系統のFLディスプレイを搭載しており、カウンター系のディスプレイを20曲プログラムチャートから分離させてトレイ上部に独立装備しています。機能別にすることでみやすさを向上しています。また、マイコンノイズの発生を防ぐディスプレイON/OFFスイッチは、PLAY時に全てが消せるポジションの他、用途に合わせてどちらか一方のみを消すことができます。また、ディマースイッチの採用によりディスプレイの明るさが3段階に調節できます。3モードのトリプル・エディティング・システムを搭載しており、多彩なCD編集が可能です。指定時間内に収まる曲をテープA/B面に振り分けてくれる上にマイコンまかせで曲順通りにワンタッチ自動編集できるオートエディットや、好みの曲順で選曲できるプログラムエディット、何枚ものディスクからプログラムしてベストが作れるマルチエディットを搭載しています。ボリュームにはヘッドホンに連動したリモコン電動ボリュームを採用しています。リピート(全曲/1曲/プログラム/A-B間)や32曲ランダムプログラム、99曲インデックスサーチ、イントロスキャン、オートスペース、タイマープレイなどの機能を搭載しています。光と同軸の2系統のデジタル出力端子を搭載しています。アナログ出力は固定と可変の2系統を搭載しています。シンクロ端子を搭載しています。